出産場所の決定

選択肢としては病院、助産院、自宅出産のいずれかになります。

 

助産院での出産を望んでいる場合は、妊娠12週ごろから申し込んでおいた方がいいでしょう。

ケルンでは助産院が一カ所(Kölner Geburtshaus e.V.)しかなく人気もあるため、かなり早い時点で予約がいっぱいになるからです。

助産士は医療的処置を施す権限がないため、助産士が分娩を介助する助産院では痛みの無痛分娩(PDA)や陣痛誘発剤を使わず、自然な出産を行うことになります(分娩の前後で医療的処置が必要であればBensbergにある提携病院Vinzent Pallotti病院に移動します)。

希望者は予め助産士を決め出産前に何度も面会し状態をチェックし、経過を見ながら自然分娩ができるかを判断します。

また、個人的な相談をしたりしながら信頼関係を築きます。

気心の知れた助産士が出産を介助するということで、よりリラックスして臨むことができるというメリットもあるようです。

 

病院でも予め助産士を決めることができる場合もあります。

ちなみに病院で指名する場合は、助産士はBeleghebammenという呼び名になります。

この場合も早めの申し込みが肝心です。

面識のある助産士が出産を介助し、かつ分娩時に緊急事態に陥った場合には医療的処置がすぐ受けられる状況であるという点で人気があるからです。

助産士の決定は、病院が開く説明会でリストをもらいコンタクトをとる方法と、助産士が作る連盟会(Hebammn Netzwerk Köln)から紹介してもらう方法がります。

 

自宅出産は、助産院に所属する助産士に予めお願いするか、助産士を連盟会から紹介してもらい行います。

兄妹がいる場合や、より勝手の知った場所での出産を望む場合に希望する人が多いようです。

この場合も上記同様、早めの申し込みが必要となるでしょう。

 

病院での出産を希望し、かつ助産士さんの指名も必要がないという人は、病院の決定をとくに急ぐ必要はありません。

でも、病院によって、大きなバスタブで分娩する水中出産ができたり、出産後、家族で滞在が可能な部屋(Familienzimmer)があったり、小児科が併設されているなど特徴があるので、説明会などに行ってみるのをおすすめします。

なお、説明会は、事前予約が必要となりますので、病院にまずは問い合わせてください。

説明会は、普通に分娩室など見学できて、お話も聞ける良い機会ですが、なにせ、いつ救急で妊婦さんが運ばれてくるかわかりません、何人もの妊婦さんが同時に運ばれ、その為、分娩室がすべて塞がってしまった場合は、説明会が中止になることもあります。